DEATH RIDE 2010悶絶参戦レポート① カリフォルニアで大人気のライドイベント。その名も「Death Ride」

日本ではあまり知られていないが、アメリカのカリフォルニアでは数多くのロングライドイベントが開催されている。
その中でもいかにもアメリカ的なユニークなネーミングとそのネーミングに相応しい悶絶級のロングライドとして絶大な人気を集めているのが、今回我々が参戦した「Death Ride」(デスライド)である。


DEATH RIDE 2010 TOUR of the CARIFORNIA ALPS

開催地はサンフランシスコから東に約300km、リゾート地で有名なレイクタホの南、カリフォルニアアルプスの山岳地帯。募集定員は3,000名ということで、国内だと佐渡ロングライドと同じくらいの規模なのだが、なにしろ凄いのはイベント開催の7ヶ月前の朝10時から開始になるオンラインエントリーに、スタートと同時に多くの参加希望者が殺到し。先着申し込み順での3,000人のエントリー受付が、受付開始時間からほんの数時間で定員締切になってしまうことである。これだけでもいかに人気の高いイベントであることはわかると思う。


DEATH RIDE 2010 TOUR of the CARIFORNIA ALPS

人気の高さはもちろんそのネーミングと、どくろキャラクターのイベントロゴマークだけではない。全走行距離は129マイル(207km)と長い上に、獲得標高が15,000フィート(4,572m)という超ド級の山岳ロングライド。コースの標高図を見てもらえばわかるように、3つの山(峠)を使ってアップダウンを5回繰り返すという極悪なコースが特徴のライドイベントなのである。


3つの山(峠)を使ってアップダウンを5回繰り返す

この厳しいコースがチャレンジャースピリットを刺激するのであろう。脚に自信のある「デス・ライダー(そう呼ばれている)」達が5つの峠を超えて”5 Pass Finisher”の栄冠を獲得すべく、レイクタホの南40キロくらい離れたカリフォルニアとネバダ州の境界近くのド田舎タートルロックに集結するのだ。過去の大会の”5 Pass Finisher”ジャージを着ているライダーも多いことからも、この「死の」ライドイベントに取り付かれてしまったリピーターが多いことがうかがえる。

今回はこのイベントに初参戦しよう!ということでlongridefan.comサイトスタッフの私4126と仲間のtatts、charamoの3名でエントリー。
サンフランシスコ経由でレンタカーにて前々日にDeath Ride会場に近いサウスレイクタホ入りした。

今回の宿泊地 レイクタホは有名なリゾート地
今回の宿泊地 レイクタホは有名なリゾート地

今回宿泊するサウスレイクタホのモーテル。安いので一人一部屋 この時季のレイクタホ方面は日中は30度オーバーというガンガンの暑さになるが、朝晩は10度位まで落ち込む寒暖の差が激しい気候で、湿度は高くないので不快感はなく過ごしやすいのだが、ライドするとなるとウェアー構成を考えないといけない。そういう点が過去に経験がないイベントに参加する時には気を使うところである。

レイクタホ湖畔に沿って続いているサイクリングロード
レイクタホ湖畔に沿って続いているサイクリングロード
レイクタホ湖畔にて。tatts、charamo
レイクタホ湖畔にて。tatts、charamo

前日は朝起きてからコースの感じに慣れるために5つのPassのうちの最後となるCarlson Passを走ることにしてバイク3台を車に積んで出発。タートルロックに曲がる交差点のところにあるGeneral Store兼レストランのところに車を置かせてもらい、麓からCarlson Passに向かう。Carlson Passへの88号線は幹線道路で、大型トラックもバンバン通る道だが、そのかわりに大きなワインディングもない。
スタートしてからは当初は3~5%程度の緩やかな登りがはじまり、直に5~7%程度の登りになるが、それ以上の傾斜にはならずに約9キロ上りが続いて、レイクタホへの分岐点になる。ここからは約9キロは所々に3%位のゆるやかな登りがあるもののほとんどフラットなコースが続き、休憩できる。その後18キロ過ぎからはまた登りが続くが終始5~6%程度の斜度の坂で、急坂はないので、さほど苦しむことなくスタートから24キロでCarlson Passの頂上に到着。休憩して一気に豪快なダウンヒルを下っていき、約30分で麓に戻る。路面はさほど悪くはないが、小さなギャップはある程度はある。

下見走行でCarlson Passへ
下見走行でCarlson Passへ
麓から頂上まで約22km
麓から頂上まで約22km
下見走行で 5pass目となるCarlson Passを走破した3人(左からcharamo、tatts、4126)
下見走行で 5pass目となるCarlson Passを走破した3人
(左からcharamo、tatts、4126)
下見の際、車を置かせてもらった<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br />
General Store兼レストランのマスターとtatts
下見の際、車を置かせてもらった
General Store兼レストランのマスターとtatts

途中にあるRed Lakeでのすばらしい展望。バイクはtattsのサーベロ
途中にあるRed Lakeでのすばらしい展望。バイクはtattsのサーベロ

麓まで降りて下見走行は終了。車を置かせてもらった店でランチにサンドイッチを食べて、タートルロックのイベント会場(つまりスタート&ゴール地点)に向かう。駐車場は混んでいるものの、すぐに入れてチェックイン手続きに。

アメリカ国内からの参加者にはすでに4月くらいにチェックイン用の書類が郵送で送られているのだが、国外からの参加者には郵送されないようになっているため、その場でチェックインフォームをもらって必要事項を記入して登録完了。ゼッケン番号などが交付される。
会場には多くのテントが張られていて自転車関係のグッズやデスライドグッズが売られていたり、スポーツ飲料メーカーなどのサンプリングブースなども張られていてなかなかの賑わいだ。

会場入口で。「Welcome! Death Riders」という歓迎メッセージをバックに3人
会場入口で。「Welcome! Death Riders」という歓迎メッセージをバックに3人

受付オフィス
受付オフィス
受付手続き中
受付手続き中
受付オフィスにもデスライドのシンボルマークのスケルトン
受付オフィスにもデスライドのシンボルマークのスケルトン
受付時に配布されるキット内容
受付時に配布されるキット内容
黄色いバイクのフロントハンドル部取付用ゼッケン、白いジャージの背中取付用ゼッケン、エンブレム(刺繍)、アイスクリーム無料チケット(当日の午後7時からの交換)、ロゴシール
会場風景
会場風景
建物内では過去の大会ポスターの展示も。各ポスターには5<br /><br /><br /><br /><br /><br /><br />
pass finisherが名前を書き込んでいる
建物内では過去の大会ポスターの展示も。
各ポスターには5 pass finisherが名前を書き込んでいる

建物内ではオフィシャルからの提供で粉末スポーツドリンクや栄養補給食、日焼け止めなどと一緒に、デスライドオリジナルボトルが配られている。一通り会場を歩いてから、車を出して、まだ知らない第1と第2パスになるMoniter Passと、第3、第4パスとなるEbbetts Passを車で走って見に行く。

建物内で配布してくれる無料提供物。ボトル、折りたたみ地図、日焼け止め、パンフレットなど
建物内で配布してくれる無料提供物。ボトル、折りたたみ地図、日焼け止め、パンフレットなど

スタート地点のタートルロックから南下して左に折れたところからMoniter Passを超えて反対側に降りきるまでが第1パスとなり、反対側からまたMoniter Passを超えてスタート地点側に戻るまでが第2パスとなる。特に第2パスはスタート地点よりも低いところから延々と日陰もほとんどない山を登っていくことになる。続いて車でEbbetts Passへ向かう。

Moniter Passを降りきったところのレストポイントにいたスタッフのおじさんが「一番厳しいのはサードパスだ、あそこには壁がある」と言っていた、その壁を見に行く。

第2パスを折りきってスタート側に戻ったT字路を左に折れ、タートルロックとは逆に向かうと、そのままEbbetts Passに向かって道は進んでいく、最初はしばらく下り気味で降りていき、そこから登りがはじまるのだが、このEbbetts Passへのルートは道幅が狭く、林の中の道を山肌に沿って蛇行しながら上っていくルートで、途中何箇所かにヘアピンカーブがあり、10度前後の急坂もあるかなりハードな登りである。車で下見しているだけでも手強そうなのがよくわかる。
これはコース全体を通して言えることなのだが、日本のように道路脇にガードレールがなく、すぐに断崖でそこを超えたら奈落のそこ、というような道路状況である。絶景なのはいいのだが、下りも慎重さが必要だ。

Ebbetts Passを登りきって反対側に降り、そこからまた戻ってEbbetts Passを超えるのが第4パス、ここは下るのが完全に麓までではなく距離が短く、そしてまた折り返して登るルートも逆側からの登りの様に急坂もあまりないので、登りとしては難易度があまり高くはない。Ebbetts Passを往復し、午前中の第5パスの試走とあわせて全コースを下見してホテルに戻って早めに休むことにする。
サウスレイクタホはリゾート地でにぎわっている。オートキャンパー達がかなり多いのがいかにもアメリカである。

今回のデスライド挑戦のベースとして3泊する宿はサウスレイクタホで南のほうに位置する安いモーテル。体調管理のために一人づつ別の部屋を取るが、それでも3泊で200ドルちょっととリーズナブル。(ちなみに3泊のうち、金曜と土曜の2日間は料金が高く設定されている。)サウスレイクタホには数多くのモーテルが点在し、ネバダ州に入ったところにはカジノがある大きめのホテルもいくつかあり、宿泊キャパはかなりある。

今回宿泊するサウスレイクタホのモーテル。安いので一人一部屋
今回宿泊するサウスレイクタホのモーテル。
安いので一人一部屋
部屋の様子
部屋の様子

今回ここの安いモーテルを宿泊地に選んだのはネットのオンラインで予約もできて便利だし、あまり何もないエリアに宿泊してしまうと、なにか必要なものを買ったりしたくてもかなり遠くまでいかないといけない状況になってしまうから。タートルロックまでは25マイルくらいあるが、それでもスーパーやディスカウントストア、スポーツグッズ店などをはじめ一通り揃っている店ではサウスレイクタホをベースにしたことは間違いではなかったと思う。
2,000人もの参加者を収容できる宿泊キャパのある場所はタートルロック付近には全くないので、他のデスライド参加者も同じモーテルに泊まっていたり、このエリアをベースにしている参加者もかなりいたのではと想定される。

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